ほしあかりをさがせ
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デルタ

Author:デルタ
四十才代、三重北勢在住の技術者です。ちょっとだけ営業マンもしてました。
ネット上では、磨崖仏の研究家としてごく一部の人から認知されてる(らしい)。磨崖仏・星見・歴史小説創作については、本館のHPを見て下され。

他の任務:東洋的リバアタリアニズムの確立。
       日本まんなか共和国 勝手に観光大使

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犯人を追いつめたものの……悲しい結末への序章
日本社会の経済格差について、丹念にニュースを追っていくうち、だんだん実態が見え始めてきている。
世間では、中間層の崩壊……言い換えれば従来中間層にいた人たちが、その地位から引きはがされていった結果、とまことしやかに描像されてきている。が、私は私的な経験からこの説明にものすごく違和感を持っていた。
「中間所得層が既得権益を手放さず、また政府も彼等に追加負担を求めないという馴れ合い構造に原因がある」に違いない、と直感していたのが、どうやら正しそうなのだ。そんな例を、前の会社の労組の集会とかでよく見てきてたから……。
そしてこの現象は、間接民主制の社会では起こるべくして起こるいわば持病なのだ。
(私は民主制を否定しない。民主制を諦めるのでなく、政府の福祉予算を、大衆が山分けするにはオイシクないほどの少額にして、逆に貧困で苦しむ人へ確実に届くようにすることを、主張しているのだ)

年末の八代さんの発言へのバッシングは記憶に新しい。”元手”が変わらない以上、低所得者たる非正規雇用者の待遇をよくするためには、中間所得者の待遇を見直さざるを得ない(なぜなら、この層に属する人の人数が多く、結果として、総人件費に占める割合がこの層がいちばん大きくなるから)。……感情面ではともかく論理的には当然の帰結なのに、「国をこわす気か」「気○いじみた議論だ(原文ママ)」等々、読むに耐えない”感情的な”批判ばかりだった。


そこに、毎日新聞が1/5に興味深い記事を載せた。
<所得再分配>日本は欧米と比べ低所得層に恩恵薄い
(毎日新聞 2007年1/5配信)
 リポートは、日本は税金や社会保障負担を引く前の所得では欧米平均より格差が少ないが、所得再分配した後の可処分所得では格差があまり改善しないと指摘。日本の税・社会保障の負担率は、低所得層では欧州並みだが、平均世帯年収が500万円以上の層では欧州より低いことが原因。ドイツでは再分配により低所得層の所得と平均所得の格差は20.5%も縮小したが、日本では、米国の5.4%より小幅の2.0%の改善にとどまるという。


つまり、太田サンの見立ては、「日本政府の所得配分機能が十分に働いていない」、その原因として、「税・社会保障費の負担率が、欧米に比べて中間所得層で極端に小さくなっている」ことを挙げている。

さー、だんだん実態が見えてきたゾ。つまり、私も含め、中間所得層の人間が十分なコスト負担をしていないために、欧米並の社会保障が低所得層へ届いていないのだ!!
……こう結論を決めつける前に、リポート原文に当たっておこう。

内閣府に経済社会総合研究所なる機関があることを、はじめて知った。なかなか広汎な調査をしている機関なのだな~、もっともこんな調査こそ、民間に委託すればいいのだけど、とか思いつつ(苦笑)、研究成果紹介の「Discussion Paper」というコーナーにそのリポートがあった。

ESRI Discussion Paper Series No.171
「日本の所得再分配―国際比較でみたその特徴」
Discussion Paperと銘打つだけあって、たたき台ともいえそうな簡便な論文になっているので、専門用語もほとんどなく私も楽に読めてありがたい。


太田サンの結論にもっとも端的に反映しているデータは、論文中にある表3-4-1だろう。その中から抜粋する。

OECD Tax and Benefit データによる
賃金階層別の税・社会保障負担率と負担による相対所得の変化
      所得税・社会保障負担率(%)
負担前賃金が50の者  100の者  200の者……(平均値を100)
日本    14.3    16.0     21.2
日本以外の
8カ国平均  23.5    31.4     38.2
(8カ国……カナダ、フィンランド、ドイツ、オランダ、スウェーデン、イギリス、アメリカ)

負担率を外国8カ国と比較すると、低所得者層(平均賃金の50%を貰っている人)で外国の61%(=14.3/23.5)の負担を、高所得者(平均賃金の2倍を貰っている人)で55%(=21.2/38.2)の負担を負っているのに対し、中所得者(平均賃金を貰っている人)が51%(=16.0/31.9)を負担しているだけだ。
なかでも低所得者と中間所得者との間の急激な負担率低減は、やはり目に付く。
……そう、私たち中間所得層の者……おそらくそれは正規雇用を受けている30~40歳台の人だろう……は、よく言われる労働法制以外にも、税+社会保障費の負担率でも、欧米に比べ優遇されているのだ。そんな我々が、「中間層が無くすなんて、愚の骨頂だ」と叫び、優遇にしがみつくのは、結局「数の横暴」でないだろうか。

「そんな政府機関の御用学者がものした”大本営発表”を、お前は信じるのか」
とでも非難されるのかな?
私としては、資料が1999年と古いことには一応眉にツバして置くつもりだけど、税制が大きく変わっていない以上、傾向が今も同じだろうと推測する。(定率減税が始る前だから、定率減税による貧困率”増大”が、ここには反映されていないし)
なお、私がもしヒラメ型の御用学者ならば、こんな危険なレポートを出さない。なぜなら、政治家先生にとって大票田である中間所得層の人たちに、追加負担を暗に求めるようなリポートなど、国政選挙のある年に発表するのは、与党にとって自滅行為だからだ。

と、いったところで、今回は終了。
補足、疑問点などありましたら、コメント頂けるとうれしいです。
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テーマ:格差社会 - ジャンル:政治・経済

この記事に対するコメント
所得移転の観点なら
 税金の観点からなら・
日本の中間層が恵まれているというのは正解ですよね。
 なんたって、戦後の総貧乏が総じて中間層になったから、制度上は低所得者として、所得移転を享受する側だったのが、・21世紀になると、下層社会が出来上がっていた。
誰中間層は上の層ですからカネ出すのは当然・・税に所得移転を求めるなら、正論だと思います。(我が感情の問題は別ですが)。

【2007/01/16 20:55】 URL | SAKAKI #- [ 編集]

感情的にも勘定の上でも(苦笑)
SAKAKIさん、コメントありがとうございます。

私としても、感情面でも、じぶんのそろばん勘定の上でも、苦しいしこまってしまうのですが(苦笑)
この問題から逃げてばかりもいられませんのでね~。
税による所得再配分が、どのような場面で正統と言いうるのか、
こちらの面についても、ゼロベースの議論が必要なはずなのですが、
……痛い注射は怖い……てところでしょうか(苦笑)
【2007/01/17 23:31】 URL | デルタ #- [ 編集]


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格差社会と財政赤字と租税負担率の関係

★ 格差社会と財政赤字と租税負担率の関係が見えた??数日前にこのようなニュースがあった・・まー参議院選挙あるんで、当分は上昇基調でしょうけどねぇ・・なんか詐欺みたいだなと思うこの頃・・久しぶりにマジメに書い 浦安タウンのオモシロ経済学【2007/01/27 19:09】

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