ほしあかりをさがせ
山登り・サイクリング・星見・石仏探し 本命は何なのか、出たとこ勝負で行ってみましょう
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デルタ

Author:デルタ
四十才代、三重北勢在住の技術者です。ちょっとだけ営業マンもしてました。
ネット上では、磨崖仏の研究家としてごく一部の人から認知されてる(らしい)。磨崖仏・星見・歴史小説創作については、本館のHPを見て下され。

他の任務:東洋的リバアタリアニズムの確立。
       日本まんなか共和国 勝手に観光大使

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「本当」のことは語らなくても……
映画「あなたにならいえる秘密のこと」を見てきました。

北海油田の採掘プラットホームの上で、抱え込んでいる心の傷を、静かに語りあう看護の女性と大やけど患者。
「語り」に入るまでのほとんど無言の展開。特に主演の女性の、視線、仕草、補聴器のON/OFFまで使っての感情表現は、鬼才というのにふさわしいものでした。
20歳代後半の人と思われるけれど、職人肌のもの凄い女優さんですね。サラ・ポーリーさん、か。よく憶えておきます。
1.5時間かけて、名古屋港近くの映画館まで見に行った甲斐があったというもの。

例によって、映画そのものの感想、といきたいところですが、
この映画は、まさにラスト10分で明かされる秘密に全てを賭けている作品。
ネタバレになるのもいやだし、一見何の関係もないことから書きます。

災害などにあった人へのケアの手法として、信頼できる人に体験したことをうちわけることによって、ある種の心の安寧を保たせようとする、そんな試みがありますね。しかし、その手法が本当に万能なのか、という問いを暗に提示した本がかつてありました。インド・パキスタンの分離で起きた争乱を取材した、「沈黙の向こう側」という本です
(と書いたけれど、手元にある原書を今さっきまでめくってみたが、該当する場所が見つけられない。確か終章の「Memories」にあったと思うのだけど……。違っていたらごめんなさい)

語ることすらも、ときとして癒しにならないのならば、記憶は、本人が納得したかたちで、本人たちの胸に納めておくよりないのかもしれません。その曖昧さを含めて「人生」(「歴史」)と見なす懐の深さが、結局、人を救う、と言わざるをえなくなります。

実は、そんなことを暗示して映画が進行していくのです。
(以下、ネタバレですので、白フォントにて。反転して読んでください)

彼女が故郷で10年前に起きた内戦での記憶を「分かち合おう」といってくれる男性と出会い、2人の子供までをも授かったあとでさえ、
「ときどき、この幸せが虚ろに思えることがある」といった謎めいたモノローグがながれます。そのあと、主人公ハンナが告白してたものと矛盾していて腑に落ちない内容が、同じ声(わりと幼い女の子の声)で語られます。


いままでの反戦映画では許されることのなかった、アンビバレントな表現。
お叱りを覚悟で書くのだけど、「”男性”的」……天下・国家だ、正義だ、法だ……な世界観にとりこまれてしまっているから、正確に描こうとして、「人類の心理」に近づけなかった既存作品を尻目に、リアリティのある余韻を与えてくれました。

多くの場合、これら悲劇は、正義の対象として”消費”されてしまう。
その賞味期限だけだと、たしかに
「当時は新聞で読んでいるはずなのに、10年もすれば忘れられてしまう」
だろうな。
……映画に登場するカウンセラさんの、きっつい指摘でした。
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テーマ:★おすすめ映画★ - ジャンル:映画

この記事に対するコメント

TBありがとうございました。
ラストのハンナの秘密が、見終わった後、ずっしりと来てしまいました。
ほんと、リアリティのある余韻でしたね。
サラ・ポーリーさんは、お化粧もしてなかったのに綺麗でしたね。
【2007/02/21 23:23】 URL | サラ #- [ 編集]


サラ様
はじめまして。
コメントありがとうございます。

サラさんのBLOGで、この映画の丁寧な見方、というのに気付きました(汗)
僕、見ながら、ずーっと上に書いたようなこと、考えていたもので……。

サラ・ポーリさん、
彼女の綺麗さって、何からでてくるものなのでしょうね。
なんというのか、「たたずまいの端正さ」というのでしょうか?
【2007/02/22 00:38】 URL | デルタ #JnoDGgPo [ 編集]


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あなたになら言える秘密のこと

2003年の映画「死ぬまでにしたい10のこと」のイザベル・コイシェ監督の最新作です。今回の脚本も手掛けていて、主人公ハンナ役は、その時の主演、サラ・ポーリーのために書いたそうです。そして、相手役のジョゼフには、ティム・ロビンス。ワタシの中ではテ... 愛猫レオンとシネマな毎日【2007/02/21 23:13】

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