ほしあかりをさがせ
山登り・サイクリング・星見・石仏探し 本命は何なのか、出たとこ勝負で行ってみましょう
プロフィール

Author:デルタ
三十才代、三重県在住の光関係の技術者です。
ネット上では、磨崖仏の研究家としてごく一部の人から認知されてる(らしい)。磨崖仏・星見・歴史小説創作については、本館のHPを見て下され。

他の任務:東洋的リバアタリアニズムの確立。
       日本まんなか共和国 勝手に観光大使

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朽木の山のその奥に〜(三県境シリーズその4)
最初に謝ります。すみません。
鈴鹿峠に行く、などと言ってましたが、月下美人のライブが19日(土)にあること(別項)を忘れていて(しかも、今回を逃すと、向こう4ヶ月くらい土曜日のライブがない。日曜だと、京都から帰ってこれない……)、同じ京都で泊まるならばと、京都北山を歩いてきてしまったのでした。

【山域】京都北山(滋賀県高島市朽木・福井県おおい町・京都市の県境)
【コース概略】生杉−若走路谷登山口−クチクボ峠−三国峠−地蔵峠側の下山路(途中で引き返す)−クチクボ峠−若走路谷登山口−生杉
【獲得標高差】約300m
【所要時間】登山口から三国峠山頂1:20

【アプローチ】出町柳から朽木(市場集落)行バスを大津市葛川梅の木で下車、連絡する高島市営バス(生杉方面行。車両はジャンボタクシー)に乗り換え終点下車

(生杉−若走路谷登山口−クチクボ峠)
つい最近まで滋賀県唯一の村だった朽木の、さらに西の外れ。滋賀県出身の人間でも、地図の上でしか知らないような西の最果てに、この三国峠というところがある。
三国峠という名が示すように、標高770mあまりのこのピークが滋賀(近江)・京都(丹波)・福井(若狭)の三県境になっている。その滋賀県側の麓の集落は生杉。春とはいえ、山桜が散り残っている時期の、曇の日の午前9時。気温はなんとか10℃ある程度だった。
合掌造りの家が10軒あまり。その間を縫って、谷川沿いに40分ほど林道を詰めていく。その間にまとわりつくような、先導するような微妙な距離感で、地元の人の飼い犬らしい若い犬が私と共に歩いていく。犬は、時々林道の脇の一段高い場所へ飛び込み、雀に襲いかかったりしながら、どこまでもついてくる。
やがて、谷の流れをヘアピンカーブ状に折り返しながら林道がまたぐ地点に着く。そこから先、流れは広い谷を蛇行して流れ出てきているのが見える。ここが、登山口。しかし、その広い谷にはっきりした道も見えず、地面は杉の落葉に一面覆われていて、正直心許ない道。
植林の杉の幹・枝のテープを頼りに道をたどるうち、丸木橋を2回渡る。それにしても坂らしき坂にもならず、そのためか、流れも広い谷いっぱいに蛇行を繰り返している。向かって右岸を歩くこと10分以上、その蛇行でできた崖に行く手を遮られて、谷川を飛び石で渡る。が、その対岸も10mくらい先で、蛇行してきた流れに遮られ、またも右岸に戻ることになる。
先週後半の雨のためか、流れを渡るための飛び石も水面の下になっている。……当初は、鈴鹿峠でもあるこうかというつもりだった足ごしらえ……つまり運動靴では少しツライ。走り幅飛びみたいにして一気に飛び越えることを繰り返した。
植林帯が終わり間もなく、流れが二手に別れて、道なりにその又に立つ。右手の流れの先には、岩壁があって20mくらいの滝が遠望できる。
さて道は左の流れに沿うようだが、どう続く?……左岸に渡ったが河原に道の続きを探すことができず、右岸へ戻る。こちらにも小高い位置に踏み跡があったが、まもなく枯れ枝だらけになり、人の気配がなくなった。
行詰まっていると、後続の人が、向かい岸を高巻きして登高していくのに、道を教えられた。

高巻き、しかも斜面についた道には、ときどき濡れた深成岩系の岩肌が顔を出している。その脈理が運動靴のソール越しにはっきり足の裏へ伝わる。
登山靴では味わえない感触だが、あまりいい気分でない。この靴でどこまで行けるのだろう……。

しばらく急坂を上ったが、滝を一つ越えたところで坂も緩んだ。流れを左手へ見送り、一登りすると、稜線に出た。
「経塚」の背の低い碑があるだけの、殺風景な峠。しかし道標にもあるように、この尾根は、中央分水嶺で、真っ正面の北面約20km先には若狭湾がある。ちょうど小浜のあたりか。わずか2時間半前には、京都の鴨川のほとりでバスを待っていたのに。

(クチクボ峠−三国峠)
三国峠というのは、このクチクボ峠の西隣のピークで、距離的には目と鼻の先。ただ、標高差は100m以上残っている。日本海からの横風を受けながら、すっかりまばらになった立木の中を登っていくと、途中ではぐれた例の犬が三国峠側から走ってくる。どうやら先ほどの谷川をそのまま詰めて登っていったかで、彼なりの登山路に沿って先回りしていたらしい。そして私の左足を一回りしてズボンの匂いを嗅ぎ、またも先導するような調子で先行しはじめた。
広いのどかな尾根、だが高低差は結構ある。それを、道は直登する。足元は黒土でそれほどには滑らないとはいえ、足がかりがほとんどなし。というわけで補助ロープが30mくらい張ってある。この坂を越えて、左手から尾根が合流してきたところで、正面に見えるピークの右肩へ回り込んだ。辺りは湿気の高い森で、南にむかって斜面になっている。東には三角形のピークがあり、その頂上までは標高差が30〜40m。かなりの傾斜だが、補助ロープもしっかりあり、しかも茂みの中だから足元もしっかりしている。あっけなく登りつけた(といいたいところだけど、それまでの登りも含めて相当息が上がっていた)。
三国峠、と高島市が建てた杭状の道標にある。三角点の標石の回りには、顛標台を建てるための足場にするためか、板が埋めてある。
北面と東面が切払われ、湖北から若狭につらなる低山の群れが見える。所々に、まだ残雪がある様子だった。

(三国峠から地蔵峠方面へ下る)
ピークから一段下りた場所では、10人くらいの団体さんが早めのお昼を食べている。その中を例の犬は行き来している。私が通ったのに、犬は気付いていたが、あえて私を追おうとしない。
……食欲のほうが先行するのだろうか、このケダモノめ!(爆)
斜面をへずって、湿地のある平へたどり着く。この平が、さきほどのピークそばの肩の真下にあたるようだ。その湿地に端を発する谷の左岸へ回り込み、なおも斜面をへズる。足場がそんなによくない。湿った土は一歩毎に谷底へ落ちていく。倒木に沿って2mほど降り、さらに斜面にそって歩き、立木を一つ越えところで、尾根を一つ回り込む形になった。そして、道は次の谷の付け根へ続く。あいかわらず、運動靴にとってはエッジが効かずに歩きにくい道だ。その間には径50cmくらいの倒木があり、斧でつけたようなステップを使って、乗り越えた。
そこで、さらに行く手を見る。
……この先も、道は斜面に沿って続くのか?踏み跡がはっきりしないが、どうにか道らしいものが、谷を越えた向こうにも見える。これは、この靴ではあるけそうにないな、と急に弱気になってきた。
(あとで考えると、そこからは谷底に沿って歩くのかもしれなかった。斜面に延々ついているように見えた踏み跡があまりに細かったので気弱になったが、よく考えるとそんな道を、一般コースとは紹介するまい)

結局、準備不足でピストン登山。

登山口に降りついたのがちょうど正午。登り始めからまだ3時間経っていなかった。

テーマ:登山 - ジャンル:スポーツ

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