ほしあかりをさがせ
山登り・サイクリング・星見・石仏探し 本命は何なのか、出たとこ勝負で行ってみましょう
プロフィール

Author:デルタ
三十才代、三重県在住の光関係の技術者です。
ネット上では、磨崖仏の研究家としてごく一部の人から認知されてる(らしい)。磨崖仏・星見・歴史小説創作については、本館のHPを見て下され。

他の任務:東洋的リバアタリアニズムの確立。
       日本まんなか共和国 勝手に観光大使

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まい・らぶりー・たうん・Suncheon・後編(磨崖仏海を渡る−韓国編 こぼれ話6-1)
翌朝、
雨がやみ、高曇りの空。雀の鳴声も漏れ聞こえる。
昨夜のことを考え、ルームメイキングの係さんと、管理人氏とにチップをおいていくことにする。相場がわからないけれど、2人分の缶ジュースくらい買えるように、と2000Wを手紙を添えておいていこう。
どこまで正確かわからないが、手紙にはこう書いたつもり。「昨夜は、夜遅くにもかかわらず、部屋を準備してくださりありがとうございました」
……辞書をひきつつ、5分くらいかけて注意深く文章にした。

8時ちょうどに出たのだが、受付は真っ暗。やはりこの宿も、朝に弱いらしい。というのか、空の明るさからすると、体感時刻は7時前という感じがする……。
こうなったら何が何でも、Suncheon manに行く!
といっても、そんな地元戦隊ヒーローが居るのではない。漢字で書くと「順天湾」……渡り鳥の飛来地ということで有名な、一説では東洋一という干潟が、この町の南10kmくらいの場所にあるのだ。
駅前の交番にちょっと顔を出し、アイサツだけだけどして(昨夜の2人ではなかったが、覚えてくれていた)、またも道路標識に、「Suncheon manとあるのに従い、歩いていく。そのうち、バス停に出会うだろう……と。
まず道なりに東の方向へ線路に沿って。市場というのか、露天の朝市の準備を始めている人たちを縫って、2ブロックほど行くと、道路標識が右折を示す。その道なりに20分くらい歩くが、バス停がいっこうに現れない。そうこうするうち、その湾口へ流れ出るはずの大きな川を橋で渡ってしまった。ここ、どこ?と聞こうにも、あたりに人家がない。しかし、バスとすれ違い始めている。近くにバス停がある、きっとあると信じて(涙)進むと、三叉路へ出た。右手を見ると、昨日バスの中で見た、大学の看板が500mほど左手に見えた。すごいところに出てきたぞ(苦笑)
ようやく、目的の67番のバスか見えた、ってあれを逃したら、次はいつ来るかわからんぞー!と手を振りながら走るが、ムダ骨。100mくらい先のバス停を素通りしていってしまった。

そのバス停に着いて時計を見ると、すでに9時になっていた。67番のバス……海岸の集落へ向かう便なのだけど、30分に1本だっけ?1時間に1本だっけ?
9:30まで待って来なかったら、タクシー使うしかないな……。とぼんやり考える。この町を出るタイムリミットは12:30と一応見込んでいるから、湾口までのバスの往復1時間を考えると、現地にいくらも居られない。
(ダイヤではBUSANまで3時間でバスが着くのだが、3連休の最終日の夕方。大都市に入っていくバス便が定刻通りに着くはずがない。というわけで、チケット交換の定刻17:30に2時間の余裕を持とうとしていた)

はたして、バスは、9:20頃に来た。
「Suncheon man gageseoyo?」
と勢い込んで聞くと、大きなサングラスのオヤッサン……もとい運転手さんがニヤっと笑い、1000Wを入れな、という感じで運賃箱に掌を向ける。
車内には、客は私ひとり。陽性の演歌調の曲が運転席のラジオから流れる。たぶん、KBSの一般放送(日本でいったらNHKの第一ラジオにあたる)で、リクエスト番組でもやっているのだろう。
祝日の朝、牧歌的な海岸の町の朝……。
海と湖との違いがあるけれど、湖国近江に生まれ育った私には、郷に帰ったような安らぎがあった。
10分も進むまでもなく、ひと目で干拓地とわかるような、広い区画の田んぼが車窓の左手に広がりはじめる。2、3ブロック先には堤防が見えるから、先ほどの川がここへ流れ着いているのだろう。
道路にパンプが設けてある、小道との交差点、その小道が右手に登っていく先には小さな焦げ茶色のブロック造の教会がある。集落の中に入ったようだ。

左には、田んぼの中に大きな白木造りの建物が見えた。
順天湾の観察地点らしい。降車ボタンを押した。

降車。
まるで、近江八幡にある大中の湖干拓地みたい。それはいいとして、干潟はどこにある?先ほどの施設(「生態展示施設」)に向かう道は砂利道だが、いかにも公園然として100台くらい停められる駐車場まであり、すでに観光バス1台他50台くらい停まっている。
……ああ、観光地化してしまったんだな、といったんは残念に思った。ラムサール条約登録から何年経ったのだっけ?無理もないよな……。

時間もないので展示施設を素通りし、湿原の方へ。遊歩道を10分くらい歩いただろうか……。
光景、いや、陽光のトーンさえ一変した。

河畔。
遊歩道の木道。
葭原。
遊覧ボート。
昨秋刈ったのであろう、葭の束
畔地には菜の花
空を舞う、鷺とハヤブサ(だと思う)!!

それらが、200mくらいの空間にすーと広がっている。
言葉にするのもヤボ。
干潟(Sunchon湾)
葭原(Suncheon湾)
菜の花(Suncheon湾)
遠景(Suncheon湾)


対岸の尾根に登ったりして、結局2時間近くいた。


……○……○……

南部市場の近くにある、市外バスターミナルには例の67番のバスで20分余りで帰り着けた。
Busanの西部バスターミナル(地名をとって「Sasang Teomineol」と呼んでいるようだ)までのチケットを券売機で買う。3時間の行程だが、19800W……いい加減慣れたが、やはりこの国のバス運賃は安い。
すでにSasang行のバスは停車していた。バスの入口の電光表示に「12:50」と出発時刻があるのを確かめ……、あと20分弱あるので、車内で食べる昼食を仕入れにバスターミナルを出る。
Gimbap(太巻き)のテイクアウトの店でも見つかればよかったのだけど、結局焼きたてパン屋さんのチェーン店が見えて、そこに入ってしまった。ピザやオレンジジュースなどを買って4500W、正直高いのだけど(苦笑)仕方がない。

バスは、Busanへ向かう単線の線路を跨ぎ、市街を北側からぐるっと半周するかたちで、高速道路へ入っていく。そのさなかにも、橋を渡る。川の中に噴水が仕込んであり、河岸が静かな公園になっていた。
市街地(Suncheon)


もし、今回まわった町のうちから、将来住む町を選ぶとしたら、迷わずここを選ぶよな。
あまりに(20年前の)故郷大津に似ているから。

渡り鳥が来る厳冬に、もう一度来ようかな、とか考えて、その光景を見送った。

テーマ:韓国旅行 - ジャンル:旅行

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