ほしあかりをさがせ
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デルタ

Author:デルタ
四十才代、三重北勢在住の技術者です。ちょっとだけ営業マンもしてました。
ネット上では、磨崖仏の研究家としてごく一部の人から認知されてる(らしい)。磨崖仏・星見・歴史小説創作については、本館のHPを見て下され。

他の任務:東洋的リバアタリアニズムの確立。
       日本まんなか共和国 勝手に観光大使

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人民を括る政府、それに甘える日系企業
去年4月、上海に進出した外国企業の平均賃金を、紹介しました。
http://hosiakari.blog34.fc2.com/blog-entry-706.html

それを一部再録します。

中国・上海に進出した外国企業の平均賃金
   (現地の人材斡旋会社”上海市対外服務有限公司”2008年調べ)
  北米系   :9155元(前年比+15.5%)
  欧州系   :7010元(前年比-9.7%)
  香港・台湾系:7018元(前年比+4.9%)
  日本系   :5263元(前年比+2.4%)
   ちなみに、上海での平均賃金の上昇率は、前年比+13.8%だそうです。


香港・台湾系企業の75%に満たないという、日系企業の姿に、

>こんなことを放置し続けたら、上海で猛烈な反日運動が起きるぞ、そのうち……。

と、当時から懸念を表明していた私。


場所が上海ではなく、もっと南の広州で、
また、反日運動ではなかったけれど、
やはり、この極端な賃金不均衡の問題が、もっと直接的な形で火を噴きました。

広州ホンダの系列企業での、ストを中心とした労働争議です。

広州ホンダ……元来この企業は、地元とも上手く協調できていて、
日系の中国進出例としては、模範的な企業とされていました。

その部品工場で、先月後半から労働争議が起きています。
当初は、最低賃金ギリギリの月給1000元(手取)で雇っていた工員さんたちが、倍増の2000元を要求して、ストに入っていました(上の上海での平均賃金と比べて下さい。さらに低い額です)

そうこうする内に、会社側が二つある組合の内「政府系組合」(たぶん、政府系の人材斡旋機関から紹介された社員達の結成した組合と思われます……デルタ注)に、高めのベースアップを保障することで、組合を分裂させることに成功し、
一方の組合が、ストを続行、
そのストを破ろうと、政府系労組の組合員が工場内へ突入し、
乱闘にまで発展、という事態になりました。
ちなみに、地方政府は、一貫して広州ホンダを支持しており、労使協議の斡旋などをしていたようですが、不調に終わったようでした。

「御用組合」なら知ってますが、「政府系労組」というのも、異様に響きますよね。そして、もっと異様なのが、「政府系労組」が雇用者側と結びついている、という事実です。
これ、現地で事態を見守っている庶民から見ると、こう見えてしまうでしょうね。

この日系企業は、地方政権を抱き込んで、政府系労組にスト破りをさせて、
従業員の待遇改善を拒否しようと画策している……


事実はどうであれ、人間って、判官贔屓な部分がありますから、
政府(オカミ)が雇用者と結託していると見えたら、反感を喰らいます。
まして……、地方政権は、金銭的な腐敗や、共産党の面目失墜などで、庶民の反感の的になっているのですから……。
日本人として、この事態を、まずい、と思いませんか?



さて、その争議のきっかけなのですが……。
産経新聞の記事が判りやすいので、引用します。
日本人駐在員との給与格差「50倍」やり玉 中国ホンダ系工場スト
5月29日7時56分配信 産経新聞

(前略)
 江西省の衛星テレビなどが同日伝えたところによると、ストが起きている「本田自動車部品製造」の女性従業員が手取りで月額平均約1千元(約1万3500円)なのに対し、駐在する日本人技術者は同5万元。従業員らは経営側に日本人の給与を公表するよう迫ったという。

 中国では年内にも「同一労働同一賃金」を柱とする「賃金法」の成立が見込まれており、中国人従業員らはこうした法整備をにらみながら労使交渉を進めているものとみられる。


(後略)


日本に住んでいる、特に技術者の立場である私には、5万元の賃金提示は当然といいたくなるような額です。7万ドル~8万ドル……、課長あるいは部長職の技術者が海外赴任すれば、これくらいの額が当然でしょう。
が、現地の新任工員さんとの賃金差が、50倍になっている。
一方でこれを正当化できる、理由はなさそうです。
ラインのワーカーさんと、技術の部長さんとの間の賃金差を、純粋に国内の規則で計算しても、せいぜい10倍以下、
あとの残りの5倍の格差は、結局、「同一労働同一賃金」の原則に反するわけです。

同じ労働・職責であっても、親会社と子会社との所属の違いで、異なる賃金で雇用しようとする、日本企業の歪さ。
あの、農民工の問題を放置し続けるほどの北京政府も、尊重しようとする大原則
「同一労働同一賃金」という労働市場にある唯一無二の大原則を、
守ろうとしない日本企業の姿。
それを「日本型経営」といってもて囃す、マスコミ、政府、労働界。

「アメリカ型の新自由主義」がどうだとかいう問題以前の労働問題が、
日本の伝統的な雇用形態にビルトインされていること、
そして、そういう、不公正な賃金格差を、「家族」の外へ掃き出すことで
守ってきた「家族型経営」のすさまじい歪さに、日本に住む人々は気づこうとしません。

しかし、中国の労働者が、それにダウトの声を挙げだしています。

……なぜ、聞こえないふりをするのでしょうか。
……もっとすさまじいのに至っては、「こういうリスクがあるから中国から撤退しよう」、などという反応まであります。

労組の関係者の皆さん、
左翼を自任する皆さん、
日本のことばかりでなく、こういう格差にこそ、目を向けてください。
グローバリストの市場原理主義者からの、切なる願いです。
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テーマ:労働問題 - ジャンル:政治・経済

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