ほしあかりをさがせ
山登り・サイクリング・星見・石仏探し 本命は何なのか、出たとこ勝負で行ってみましょう
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デルタ

Author:デルタ
四十才代、三重北勢在住の技術者です。ちょっとだけ営業マンもしてました。
ネット上では、磨崖仏の研究家としてごく一部の人から認知されてる(らしい)。磨崖仏・星見・歴史小説創作については、本館のHPを見て下され。

他の任務:東洋的リバアタリアニズムの確立。
       日本まんなか共和国 勝手に観光大使

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太陽系を通して、何を知る?
はやぶさの帰還騒動、
皆様お疲れ様でした。
というと、皮肉に聞こえるでしょうか。

ネット上では、なぜTV中継がないのだ、と大騒ぎになっていましたが、
私は、断じて必要ない、と申し上げておきます。
大切なのは、惑星探査機という道具そのものや、その道具の運用ではありません。
あくまで、太陽系を知ることにあります
日本の宇宙産業の競争力があがって、国益につながる
という方もいるでしょうが、
そもそも、宇宙開発というもの自体が、採算の取れる見込みがないもの。であるので、市場が官需のみで、その規模もたかだか知れています。
ましてや、宇宙開発に割ける予算は各国とも減りゆく傾向にあり(パイが小さくなっていってる)、多国間の協力体制が必須になる時代……。
そんな状況で、競争も何もあったものでないですよね。

小惑星イトカワの砂が持ち帰れたかも知れない?もし持ち帰れていたら、世界初の快挙?

そういうことに騒ぐ前に、小惑星に砂というものが存在するのか
に知的な興味を持って欲しいのです。
いっぱんに砂ってどうやってできますか?
地球では、岩石の風化で起きます。風化とは何か……主には水による浸食、稀な場合には、風雨で削られるという場合もありますが、どちらにしても大気と水があるから起きることです。
もちろん、地球表面では起きない現象……高エネルギーの宇宙線によって、鉱物結晶の中に欠陥ができるとか、朝夕の温度差で熱的に劣化することも考えられます。
砂の粒子表面がどのような状態にあるかを観察すれば、恐らく上に述べた生成過程も判るのでないか……私は期待するわけです。

このようにして判ることは、太陽系のことについてのごく限られた一部の情報に過ぎません。小惑星の鉱物の組成や結晶状態が判ったところで、たとえば太陽系の形成過程が急に判るものではなく、おそらくは隕石の組成分析で知られていることの
そういう知見を地道に積み上げていくよりないのです。

そして同時に、南極を中心にすさまじい勢いで回収できつつある隕石を解析することで、探査機を送り込むより効率よく、小惑星の組成が分かりはじめている、ということも指摘しておきます。
前に私のHPに書いた小説「妖刀」「筆者ノートその3」で紹介したように、地球上に到達した隕石を解析するだけで、「太陽系の物質には、2種類の系統がある。このことは、1つの恒星の爆発後のチリ以外に、他の恒星からのものが混じり込んでいることを示唆している」というところまで、判ってきています
(詳しくは、
 A.Yamaguchi et.al. Science 296 334 (2002);今から8年前の論文です)


このような隕石の研究に比べると、探査機での調査は、効率面で劣ります。1回の探査機で10コを越える小惑星を探査できるようにするならともかく……。
(探査自体を無意味とはいいません。隕石は落ちてくるときの摩擦熱で表面が変成するのに対し、
 探査の採取物は生の鉱物が見られるから。ただし、このあたりのことは、数度採取物と同じオリジンの隕石とを比較することで、変化の度合や変化の起こり方がわかってきて、あえて探査の必要がなくなっていくことでしょう)

 物事を調べる上では、適切な手段を選び、実行せねば、予算も時間も足りなくなっていくことでしょう……そして、探査機を作る鉱材も、燃料も。


最後に、今回のことで興奮されたみなさんに、一つ聞きたいことがあります。
「僕らは、太陽系のことを知ることで、最終的に何を知ろうとしているのでしょうか」
哲学的な、そして観念的な問いかも知れません。
が、ここがアイマイなまま、あれもこれもと探査していて、
私たちの幸せにつながるでしょうか。
アテもなく調べ続けること自体が自己目的化してしまい、奴隷のように自らの利益にならない労働を繰り返すことになるのでは、と私は危惧するのです。

問いっぱなしでは不公平なので
上の問いに、私なりの答えを書いておきます。

「太陽系の成り立ちを知ることで、我々の太陽系自体がこの宇宙でとりたてて特別なものでないことを確認しようとしているのだ。言い換えれば、我々(人類、そしてそれに含まれる「日本人」も同様に)が、宇宙において”特別な”存在ではないのだと納得するために、やろうとしているのだ」

この目標に立つ限り、
日本の技術が優れている、とか世界初だ
なんて、急に色あせるでしょう?

私が、冒頭、
「皆様お疲れ様でした」
と皮肉ったのは、この目的意識から来る気持ちの現れだったのです。
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テーマ:日本を正常な国に戻したい - ジャンル:政治・経済

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